日々世の中は移り変わっています。数年、数十年前と比較してさえ、同じ地域に住んでいたとしても、何もかも全く変わっていないというところは無いでしょう。風景も変わったでしょうし、生活習慣も大きく変わりました。その中でも結婚という習慣は変わっていません。ですが、その中身はやはりかなり大きく変化していると言わざるを得ません。一昔前の日本は、お見合い結婚が主流だったのに対して、現在は圧倒的に自由恋愛によるものです。
そして仲人を立てる習慣というものもほぼ無くなってきていると言っても過言ではありません。もう一つ大きな変化を迎えたものがあります。それは結納です。以前は結婚と必ずセットになっているものでした。新郎になる側の家族が新婦側の家族に金品やお目出度い品を送るのが一般的でしたが、近代で夫婦となっている人達に結納を交わしたかと聞いたとしても、大多数の夫婦は交わさないまま結婚しているはずです。
時代の移り変わりにより、家と家との結びつきという側面が薄らいで行っていることもあるでしょうし、形式にこだわらない人達が増えたことも理由の一つでしょう。結納という習慣は廃れつつありますが、大事な事は結婚する二人が今後幸せに暮らしていけるかどうかです。あまり形式ばかりにこだわることなく、新しい人生の門出を迎える二人の気持ちを尊重しているのが近代の特徴とも言えるでしょう。
日本の結婚挨拶では、相手の親に手土産を持参するというのは常識になっています。しかし、いざとなるとどれくらいの価格でどんなものを用意したらいいのか迷うものです。実際に挨拶をしたカップルのアンケートでは、75%近くの人が手土産を持っていったと答えています。持参することでこの訪問を大切に思っている、喜んでもらいたいという気持ちを伝える効果があります。
どんなものが定番になっているかというと、1位が洋菓子、2位が和菓子、3位が出産地の名産品、4位がお酒という順番になっています。洋菓子は個別包装で日持ちするものが多く持参するのに便利で、和菓子は高齢の方が喜んでくれるから、出産地の名産品は話の種になるから、お酒は相手の親がお酒好きだから、というような理由で選ばれています。
日本人は昔からお中元やお歳暮でものをやり取りする文化が根付いているので、結婚の挨拶の時にも手土産を持参した方がいいと考えるようです。何を持っていくのがいけないという決まりはありませんが、できるだけ相手の親に喜んでもらえるものを持っていくことができるように、パートナーに相談してから選ぶことが多いようです。これだと失敗が少なくて安心です。